超長鋒
・筆:羊毛、径6㎜×長85㎜
また、長いのを買ってしまいました。一度墨を含むと永く書けそうです。毛質は超長鋒を遣う初心者用に少し硬めです。つまり見た目ほど技量は要りません。 現在使用中の筆の方が技量を求められ、腕を上げようと求めれば、技量を必要とする筆に慣れるが善いと考えます。もっとも、筆遣いの基本通りに遣えていれば、長鋒だろうと、柔毛だろうと、何の問題も無く遣えるものです(側筆を遣ったり、逆筆を遣ったり、筆を寝かせるなど小手先の技巧で上手そうに書けたとしても、それは誤魔化し、逃げかもしれません。技量を要する筆になればなるほど、筆遣いの基本がいかに大切か痛感致します。どんな筆を遣うにせよ、筆遣いの基本の練習になるのでそれを怠ってはいけませんね。)。それでいて、墨持ちも佳く、書ける細太の線幅も広がり、短鋒や中鋒の線質を出せることは勿論の事、長鋒でしか出せない線質も出て、これほど便利な筆はありません。長年書道をしていながら、長鋒を遣わない先生方もいますが、どうして遣わないのか、不思議に思います。 何時までも安易な楽で愉しいだけの事に逃げ、言い訳を言い努力を惜しみ、をしている内は、腕も上がらず、それでいて上手になりたいと思うは、厚かましいのかもしれませんね。また、己はこれで上手いなどと、上限を作れば、自ら上達の道を塞いだも同然と考えます。 喩え技量を要求される筆で書いたとしても、自己満足にしかならないようです。どんな筆で書いたかが字を見て判る程の達人が、めっきり減って、少し寂しい思いもあります。 また、古典の凄さが判れば、見たときの感動は他に喩えようもないものなのに、知らず気付かずの人も多くなり、もったいない事をしているな。とも思います。 知れば、見えれば、そして判れば、見える世界が変わる事は、ありますよ。 あえて口に出しもせず、「嗚呼、この人には見えていないんだ」と思うことは、度々あります。その事は逆に拙の作品を見てそう思う人が居る可能性を示し、上には上が居ると言う事です。(因みに、触れ込み、見かけ、外郭ばかりが立派なように見せかけ、字も人も中実が無い若手書道家風某タレントは、拙の上には居ませんよ。勿論、目指す先にかすりも寄りもしておりません。あらゆる意味で、「嗚呼、この人には見えていないんだ」と思える対象者です。見ても聞いても欠片も役にも為にもなりません。そしてテレビで嘘を言う分、害にしかなりません。これは偽者には遣えない筆です。) 現在随意半紙用に「 美人董氏墓誌銘 」を臨書しておりますが、昨年の今頃思っていた予定ではこの後、光明皇后の「楽毅論 」に移る予定でした。変わる臨書としては楷書の後にまた楷書になることから、次は行書または草書の方が変化があっていいかもと思い、「書譜」の孫過庭と同じ頃の人。張旭の草書をしようと予定変更です。
by jizoukun
| 2008-09-26 17:31
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